マンションで鍵を失くしたり、鍵が使いにくくなった場合は鍵交換が必要になります。
マンションの鍵を交換したい場合、一般的には以下のような流れになります。
マンションの鍵交換が必要な場面
通常、鍵交換は新しい住居に引っ越す際に行われるものと思われているかもしれません。
しかし、実際には鍵交換の必要性が他にもある場面があります。
最初に、マンションの鍵交換をするべき場面について詳しく説明します。
鍵を紛失してしまったとき
マンションの鍵をなくしてしまったとき、鍵交換を行うことがおすすめです。
ただし、鍵をなくしたからといって必ずしも犯罪に巻き込まれる危険性があるとは限りませんので、安心してください。
なぜなら、紛失した鍵から個人情報が漏れることはありませんから。
ただし、鍵をなくしたことに気づいたら、思わぬ状況で鍵が盗まれていたというケースもありますので、念のために鍵交換をすることをおすすめします。
また、以前は鍵に刻印されている「鍵番号」から住所が特定されるという噂が広まっていましたが、それは完全に誤りです。
鍵番号は鍵の形状を特定するために使われる情報であり、メーカーや業者への問い合わせに用いられます。
鍵番号だけから個人や家を特定することは絶対にありませんので、安心してください。
鍵の寿命が来てしまった
実際には、鍵にも寿命があることを知っている人はあまり多くありません。
普通の人々は、鍵が一生使えるものだと思い込んでいることが多いですが、実際にはおおよそ15年ほどで寿命がきてしまうことが一般的です。
長い間使用し続けると、鍵本体が変形したり汚れがたまったりして、またシリンダーも故障することがあります。
具体的な使用頻度によっても、鍵の寿命は異なります。
例えば、一人暮らしで鍵をあまり使用しない場合と、家族全員で何度も鍵を使用する場合では後者の方が寿命は短くなります。
鍵の寿命が近づいている可能性が高い症状としては、「抜き差ししにくい」や「回りにくい」といったものがあります。
このような状態でもまだ鍵は使えますので、鍵交換をせずにそのまま使用し続ける人が多いですが、それは非常に危険です。
なぜなら、突然鍵が使えなくなってしまう可能性があるからです。
もし鍵が使えなくなった場合、鍵の交換だけでなく、鍵を開けるための費用もかかってしまいます。
したがって、鍵の不調を感じたら早めに交換することをおすすめします。
マンションの鍵交換にかかる費用相場
鍵を交換する際の費用は、鍵の種類や交換作業にかかる手間によって異なります。
一般的なマンションの鍵交換の費用相場をご説明いたします。
鍵交換にかかる費用の内訳
まず、鍵交換にはいくつかの費用が発生しますので、詳しく見ていきましょう。
鍵を交換する際には、以下の3つの費用がかかります。
まず最初に、鍵本体の代金がかかります。
これは、新しい鍵の本体の価格です。
次に、シリンダーの代金がかかります。
シリンダーは鍵の部分で、これも交換する必要があります。
そして最後に、人件費として作業や技術代が発生します。
鍵交換作業を行うためには、鍵業者のスタッフが必要ですので、その人件費が費用の一部となります。
なお、ドアには鍵が2つついているタイプの場合、鍵本体の代金とシリンダーの代金が2倍になりますので、その点にも注意が必要です。
また、鍵業者が自宅から遠い場所にある場合、鍵交換のための出張費用が発生することもあります。
さらに、営業時間外に作業を依頼する場合は、深夜・早朝料金が加算される可能性もあります。
もし、費用を抑えたい場合は、近所にある鍵業者に依頼するか、営業時間内に作業を依頼することをおすすめします。
これによって、出張費用や深夜・早朝料金を節約することができます。
シリンダーキー
ここからは、鍵の種類による交換費用について詳しく説明いたします。
まず、シリンダーキーという鍵についてご説明いたします。
シリンダーキーは、非常に一般的なタイプの鍵です。
この鍵には、片側にキザギザした山上の刻みがついており、鍵を差し込むとシリンダーの内部にあるピンの高さが正しく合致することで、鍵が解錠されます。
かつてはピッキングや破壊に対して脆弱なイメージがありましたが、近年では防犯性が向上しています。
ただし、シリンダーキーといっても、実は複数の種類が存在します。
それぞれディスクシリンダーやマグネットシリンダーなどの異なる形状や種類があります。
したがって、鍵を交換する場合の費用は、その形状や種類によって異なります。
一般的には、シリンダーキーの交換費用は1,000円から15,000円程度で行えるでしょう。
ただし、具体的な料金は鍵の種類や取り扱い店舗によって異なる場合があります。
以上が、鍵の種類ごとの交換費用についての詳しい説明でした。
ディンプルキー
ディンプルキーは、ピッキングによる鍵の不正解錠の可能性を減らすために開発された鍵の一種です。
従来のシリンダーキーとは異なり、鍵の表面に特徴的な凹凸があります。
この凹凸の配置によって、ピッキングや不正解錠を困難にする仕組みになっています。
現在では、新築マンションや戸建ての多くでディンプルキーが採用されています。
なぜなら、ディンプルキーはセキュリティ面で優れており、不正なアクセスを防ぐ効果が高いからです。
例えば、一般的なピンキーに比べてピッキングが難しくなります。
ただし、ディンプルキーのデメリットとして、鍵の本体の代金が高いという点が挙げられます。
ディンプルキーは特殊な構造を持っているため、製造コストが高くなっています。
そのため、鍵の交換費用は一般的に1万5,000円から2万5,000円程度と相場があります。
しかし、ディンプルキーの高い防犯性と長期的なセキュリティのメリットは、この費用を上回るとされています。
安心して住宅を守るためには、適切なセキュリティ対策が必要であり、ディンプルキーはその一つの選択肢として考えることができます。
カードキー
磁気カードをかざすことで、カードキータイプの鍵は施錠・解錠ができるようになります。
この鍵タイプは、その特殊な仕組みにより、簡単には複製できないため、非常に高い防犯性を持っています。
最近では、新築の戸建て住宅だけでなく、マンションでもこのタイプの鍵が使われることが増えています。
一般的にカードキーと聞くと、交換に高額な費用がかかるのではないかと思われるかもしれませんが、実はそれほど高くはありません。
一般的な相場は、1,000円から15,000円ほどです。
オートロックの鍵をなくしたときは要注意
オートロックが付いたマンションでは、鍵を失くすと深刻な問題に発展する可能性があるので、十分に注意が必要です。
最近のマンションでは、オートロックシステムと部屋の鍵が連動していることが一般的であり、部屋の鍵を失くすことで不正者がマンション内に侵入する危険性が高まります。
このような状況では、鍵を失くした本人だけでなく、全てのマンションの住人に被害が及ぶおそれがあります。
オートロックと連動している鍵を失くした場合、最悪の場合は全ての住人の鍵を交換しなければなりません。
マンションの規模によっては、数百万円の費用が必要になることもあります。
この費用は、鍵を失くした人が全額負担しなければならないことが一般的です。
一部の人は「自分のミスなので」と費用を負担することもありますが、現実的にはこのような高額な費用を支払うことはできない場合も多いでしょう。
このような場合、管理会社と交渉したり、弁護士の力を借りる必要が出てくるかもしれません。
まとめ
マンションの鍵交換は、入居時だけでなく、鍵を紛失した場合や鍵の寿命が切れた場合にも行われます。
鍵交換にかかる費用は、おおよそ1万円から2万5,000円ほどが目安とされています。
ただし、鍵の種類によって料金は異なります。
特に特殊な鍵の場合は、料金が高くなる傾向がありますので、注意が必要です。
マンションの鍵交換は、賃貸物件であっても分譲物件であっても、自己判断で行ってはいけません。
必ず管理組合に連絡し、指示を仰いでから業者の手配や工事を行うようにしましょう。
組合は、マンション全体のセキュリティを管理しており、鍵の交換に関するルールや手続きを把握しています。
組合からの指示に従うことで、マンションのセキュリティを確保しつつ、円滑な交換手続きが行えます。