初めてのマンション購入を考えている方々にとって、物件を見つける方法がわからないことはよくあることです。
特に中古マンションの場合、毎日たくさんの物件が出てきているため、理想の物件を見つけるのは難しいと感じる人も多いでしょう。
しかし、中古マンションを見つけるためには効果的な方法を知ることが重要です。
ただ安易に中古マンションを購入してしまうと、引き渡し後に後悔することもあるかもしれません。
この記事では、中古マンションを探している方々のために、中古マンションの利点から実際の探し方まで詳しく解説していきます。
探す前に条件を整理
マンションを見つける際には、条件を整理することが重要です。
これは、自分の要望や優先順位を明確にするためです。
以下では、特に重要な要素について紹介します。
エリアを決める
マンションを選ぶ際には、「住みたいエリア」の重要性も考慮しましょう。
現在お住まいの地域から引っ越す場合、まずは自身の不満や悩みを解消できるかどうかを基準に選びましょう。
通勤時間や静かさ、利便性など、現在の住環境と比較して判断することが大切です。
特に子供がいる世帯では、学区も重要な要素となります。
小学校入学前であれば、事前に評判の良い小学校をリストアップして、その学区内から選ぶこともできます。
また、小学校入学後に子供を転校させずに済むようにするためには、現在の学区内に中古マンションが存在するかも確認しましょう。
予算を決める
マンションを選ぶ際に失敗しないためには、まず予算を明確にすることが非常に重要です。
予算を決める際には、二つの要素、つまり「初期費用」と「維持費」を考慮する必要があります。
初期費用とは、物件を取得するために必要な費用全般のことです。
物件価格に加えて、中古マンションの場合は仲介手数料や登記費用などの諸費用が必要ですので、物件価格の6~13%を現金で用意することが必要です。
物件価格に関しては、一般的に「年収の5倍」と言われることがありますが、実際には個々の条件によって異なります。
従って、頭金をいくら用意できるのかや、毎月いくらまでなら返済できるのかなどをシミュレーションし、物件価格を逆算することが重要です。
次に、毎月支払うローン返済額や管理費、修繕積立金など、維持費の予算を考慮する必要があります。
特にローン返済額は、月々の収入を考慮し、無理のない範囲で設定することが重要です。
築年数を決める
マンションを購入する際には、物件の築年数を考慮することが重要です。
築年数と物件価格は密接に関連しており、新築マンションと築浅のマンションでは物件価格がほとんど変わりません。
しかし、築年数が20年前後の物件では物件価格が大きく下落します。
築年数が古い物件には、旧耐震基準で建てられたものや内装・設備が古いものがあるため、内見時に入念なチェックが必要です。
そこで、築年数にこだわりがない場合は、築25~30年の中古マンションをおすすめします。
なぜかというと、築25年以降の中古マンションの価格は下げ止まり、購入時と将来の売却時の価格差が比較的小さいからです。
つまり、中古マンションを購入すると、将来的に売却する際にも比較的価格の落ち込みが少ないと言えるのです。
そのため、築年数へのこだわりがない方には、築25~30年の中古マンションをおすすめするのです。
中古マンションの探し方のコツ
中古マンションを物件検索する際には、具体的な条件を設定して絞り込むことが重要です。
何軒もの物件がある中で優良な物件を見つけるため、以下に解説します。
まずは予算や希望するエリアなどの条件を設定しましょう。
自分の予算に合った物件や通勤や子供の学校に近いエリアなど、自分の希望に合致する条件をピックアップします。
次に物件の情報を詳しく確認しましょう。
周辺環境をチェック
中古マンションを選ぶ際に重要なのは、周辺の環境を詳しく調べることです。
例えば、住んだ後に近くに消防署があることに気づかず、夜中に何度も救急車の音で起きてしまうようなこともあり得ます。
周辺環境をチェックする際には、以下の4つの要素が特に重要です。
一つ目は利便性です。
日常生活に必要な施設・設備が近くにあるかどうかを確認することが大切です。
例えば、スーパーマーケットやコンビニ、銀行、郵便局などが徒歩圏内にあるかどうかを調べましょう。
これにより、買い物や銀行手続きなどがスムーズに行えるかどうかを判断することができます。
二つ目は交通環境です。
公共交通機関へのアクセスや道路の混雑具合などを調べることが重要です。
近くに駅やバス停があるかどうか、通勤や通学に便利かどうかを確認しましょう。
また、付近の道路が混雑しやすいかどうかもチェックすることが必要です。
これにより、移動手段がスムーズかどうかを予測することができます。
三つ目は育児環境です。
子育てをしている方にとっては、子供が安心して成長できる環境が必要です。
近くに公園や保育園、学校などがあるかどうかを確認しましょう。
また、子供連れのファミリーが多い地域かどうかも重要です。
これにより、子育てに適した環境かどうかを判断することができます。
四つ目は地域環境です。
周囲の住民の雰囲気や治安の状況などを調べることが必要です。
安全な地域であるかどうかを見極めるために、通りかかる人々の様子や地元のニュースなどをチェックしましょう。
また、近くに病院や公共施設があるかどうかも確認することが重要です。
これにより、安心して暮らせる環境かどうかを判断することができます。
以上の4つの観点を基に、中古マンションの周辺環境をチェックすることで、住んだ後に後悔することのない、快適な生活を送ることができるでしょう。
マンションの管理状況をチェック
マンションを購入する際によく耳にするのが、「マンションは管理を買え」という言葉です。
特に中古マンションを購入する場合、これがさらに重要なポイントとなります。
なぜなら、管理状況が悪いマンションを購入すると、住み心地が悪くなるだけでなく、将来的に住民が減るリスクも高まります。
住人が減れば、修繕積立金などを適切に回収することが難しくなります。
その結果、メンテナンス状況がさらに悪化する可能性があります。
この状況が続くと、将来的にマンションの売却が困難となり、その結果として資産価値も下がってしまうことになります。
したがって、中古マンションを購入する際には、以下の観点に注目してチェックすることが重要です。
エントランスがきちんと清掃されているか
エントランスエリアを慎重に調べて、そこにゴミが落ちていないか確認してみましょう。
また、電球の光が消えていることはないかも確認してください。
清潔さだけでなく、掲示板に貼られた通知や情報が最新であることも確認する必要があります。
もし、半年以上前の通知が未だに貼られたままであれば、管理状態が不適切な可能性があります。
駐輪場・駐輪場の状況が良好か
駐輪場に停められている自転車が乱雑になっていないかを確認してみましょう。
もし自転車がとても散らかっている状態であれば、住民のマナーや配慮の程度が低いと言えるかもしれません。
また、もし駐車場を利用することを考えているなら、駐車が容易であるかどうかや、そこに停まっている車の種類をチェックしておくと良いでしょう。
車の種類からは住民の家族構成などを把握することができることもあります。
ゴミ置き場が散乱していないか
内覧に行く時などは、ゴミ置き場が整理されているかを確認しておくことが重要です。
ゴミ置き場では、一定の散乱は避けられないものですが、エントランスまでにごみが積み重なっているなど、清掃が行き届いていない状態は避けた方が良いですね。
間取りや内装に問題がないか
物件を選ぶ際には、家族の構成や生活スタイルに合ったマンションの間取りかどうかを検討しましょう。
例えば、夫婦二人で暮らす場合、寝室が2つあり、かつリビングを経由せずにアクセスできる間取りが好ましい条件である可能性があります。
それぞれの条件に合致しているかを確認しましょう。
また、中古マンションの場合、築年数と共に設備の劣化が起こることが多いです。
事前に、以前に修繕工事が行われているかどうかや、現在の設備の動作状況などを確認しておくことが重要です。
購入後に設備が故障してしまった場合などは、後でトラブルに発展する可能性があるため、確認を怠らないようにしましょう。
リノベーションができる中古マンションかどうか
中古マンションを買う人の中には、買った後にリノベーションを考えている人も多いと思います。
しかし、すべてのマンションでリノベーションが可能というわけではありません。
実際には、リノベーションができない場合や、間取りを変えることができない場合など、さまざまな制約があることもあります。
たとえば、中古マンションには様々な構造がありますが、中でも「ラーメン構造」と「壁式構造」が代表的です。
後者の「壁式構造」では、壁で建物を支えているため、耐力壁と呼ばれる撤去できない壁が存在します。
そのため、このようなマンションでは、間取り変更が制約されることがあります。
また、下の階の住人との騒音問題を避けるために、管理規約でカーペットや畳などの吸音性の高い床材の使用を規定している場合もあります。
その結果、畳をフローリングに変えることができない場合もあるのです。
ですから、中古マンションを買った後にリノベーションを考えている人は、必ず不動産会社にリノベーションの可否を確認してから内覧をするようにしましょう。
共用設備のメンテナンス費用をチェック
理想のマンションを見つけるにあたって、機械式駐車場や豪華な共用施設などのメンテナンス費用が増えないかを確認することは重要です。
最近のタワーマンションには、フィットネスジムや温泉施設、一部の高級タワーマンションにはバーが完備されているものもあります。
購入時には、ワクワクするような共用施設がありますが、将来的にかかるメンテナンス費用とその施設を利用することで得られる利益が釣り合っているかを確認しましょう。
例えば、バブル期に伊豆や熱海で多く建てられたリゾートマンションでは、共用施設が豪華なために管理費が高額になり、現在では大幅に値下げされて格安マンションとして販売されています。
将来的にメンテナンス費用が高騰する可能性があるため、共用施設が豪華なマンションには無闇に手を出さない方が良いと言えます。
新耐震基準かどうかを確認
地震による被害を最小限に抑えることを考えると、重要なのは建物の耐震性です。
特に中古マンションの場合、耐震性を示す基準が二つあります。
それは新耐震基準と旧耐震基準の二種類です。
旧耐震基準は、1981年5月31日以前に建築確認された建物に適用されます。
この基準では、震度5強の地震に対して倒壊しないことが求められています。
ただし、この基準は1978年に起きた宮城県沖地震をきっかけに新耐震基準に改正されました。
新耐震基準では、震度6以上の大規模地震に対する倒壊・崩壊の検証が法律で定められています。
つまり、新耐震基準を満たす建物は、より強力な地震にも耐えることが期待されます。
言い換えると、旧耐震基準に従って建てられた建物は、震度5強までは耐えることができますが、震度6以上の地震では安全性に疑問が残ります。
そのため、耐震性に不安を感じる場合は、新耐震基準を満たした中古マンションを選ぶことをおすすめします。
もちろん、旧耐震基準に適合している建物がすべて危険だというわけではありません。
ただし、地震対策としてより安心したい場合は、新耐震基準を信頼するという選択肢があります。
資産価値が落ちない物件か
もし将来的に売却する可能性があるのであれば、購入時には将来的な資産価値の変動を考慮しておくことが重要です。
資産価値には様々な要素が関与しますが、その中でも最も大きな影響を与えるのはマンションの立地です。
資産価値が落ちにくい立地の特徴を以下に詳しく説明します。
まず、駅からの距離が大切です。
資産価値を守る上では、将来的にも需要がある駅から徒歩5分以内に位置することが求められます。
また、治安の良い街も重要な要素です。
例えば東京都の世田谷区や兵庫県の芦屋市などの高級住宅街では、安心して暮らすことができると評判です。
さらに、複数の沿線が交わる駅も資産価値に影響を与えます。
交通の利便性が高いエリアで、特に山手線の内側などは人気があります。
再開発が行われる街も注目すべきです。
例えば、武蔵小杉はかつては工業地帯でしたが、再開発により地価が高騰し、タワーマンションが建ち並ぶ人気のエリアとなりました。
さらに、有名な学区内に位置することも資産価値を高める要素です。
有名な小学校や中学校の学区内は常に人気があります。
最後に、急行停車駅やターミナル駅も重要です。
利用者が多く、需要が安定しているため、資産価値も落ちにくいでしょう。
資産価値の落ちにくいマンションを選ぶ鉄則は、「家を買う」というより「街を買う」という考え方です。
中古マンションを探す際も、常に将来的にも需要があるかどうかを意識して物件を選ぶことが重要です。
物件検索サイトはこまめにチェック
インターネット上の不動産検索サイトは、いろいろな条件で物件を探すことができるので、中古マンションを探すのにとても便利です。
中古マンションを探す際には、常にサイトをチェックし続けることが重要です。
不動産検索サイトでは、定期的に物件情報が更新されます。
特に中古マンションは売買の件数が新築マンションよりも多く、急に売り出しの情報が掲載されることもあります。
「立地条件が良い」「価格が手頃」「フルリノベーション済み」といった人気の高い条件を満たす中古マンションは、すぐに売買契約が成立してしまう場合も多いので、不動産検索サイトの新着情報をこまめにチェックすることをおすすめします。
大手と地場不動産を使い分ける
不動産検索サイトには掲載されていない物件情報を保有している不動産会社があります。
ですので、中古マンションを探す際には、不動産検索サイトだけでなく、不動産会社にも訪れることが重要です。
その際、大手不動産会社や地元の不動産会社を、目的に応じて使い分けることが大切です。
それぞれの不動産会社の特徴を理解し、中古マンションを見つけるために利用しましょう。
大手不動産会社のメリット・デメリット
まず、大手不動産会社のメリットは、何があるかご説明いたします。
大手不動産会社は、広範な地域で多数の物件を取り扱っていますので、希望条件に合った物件を見つけやすいという利点があります。
また、その知名度から信頼感を持つことができます。
さらに、大手不動産会社は多数の店舗を展開しており、利便性が高い点もメリットとされます。
一方、大手不動産会社のデメリットとしては、物件数が多いために営業担当者が全ての物件情報を把握しきれていない場合がある点です。
また、金額交渉に柔軟性を持たせることが難しい場合もあります。
そして、大手不動産会社の営業担当者は、ノルマがありますので、しつこい営業を受ける可能性がある点もデメリットとして挙げられます。
これに対して、地場の不動産会社のメリット・デメリットも比較してみましょう。
地場の不動産会社は、地域に密着しているため、その土地の情報を詳しく知っているという利点があります。
また、大手不動産会社と比べて、柔軟な金額交渉が可能な場合もあります。
さらに、営業担当者とのコミュニケーションがスムーズであるという点もメリットです。
一方で、地場の不動産会社のデメリットとしては、物件数が限られていることがあります。
そのため、希望条件に完全に合う物件を見つけることが難しいかもしれません。
また、知名度が低いため、初めて利用する際には不安を感じるかもしれません。
以上の点を総合的に考慮し、大手不動産会社と地場の不動産会社のどちらを利用するかを判断してください。
地場不動産会社のメリット・デメリット
地域に根ざした不動産会社にはいくつかのメリットがあります。
第一に、地域に密着しているため、インターネット上には公開されていない未公開物件の情報を提供してもらえる可能性があります。
これは、高品質の物件を見つけるための重要な要素です。
また、地元の事故や自治会に関する情報にも詳しい傾向があります。
これにより、周辺の安全性や生活環境をより詳細に把握することができます。
さらに、地域の大家さんとの関係が良好であるため、値下げ交渉が比較的容易に行える場合があります。
地場不動産会社は、地元の大家さんと長期的なパートナーシップを築いており、相互に信頼関係を構築しています。
そのため、需要と供給のバランスを考慮しながら、値下げ交渉を進めることが可能です。
一方で、地場不動産会社にはいくつかのデメリットも考えられます。
まず、「担当エリア内の物件情報がない」ということが挙げられます。
地場不動産会社は、地域に特化しているため、他の地域の物件情報には疎い場合があります。
また、会社の規模が小さいため、取り扱っている物件数が比較的少ないことがあります。
したがって、不動産会社を選ぶ際には、引っ越し先が決まっているかどうかで判断することをおすすめします。
既に探しているエリアが明確な場合は、地場不動産会社のメリットを最大限に享受することができます。
一方、希望エリアがまだ広範囲にわたる段階では、大手不動産会社に頼る方が効率的に物件を探すことができるでしょう。
買ってはいけない中古マンションの特徴
このポイントは非常に重要であり、将来にわたってパフォーマンスや居住の利便性に大きな影響を及ぼすことがあるため、注意が必要です。
売却時に資産価値を維持するためにも、住みやすさを確認することが重要です。
災害リスクが高いマンション
日本では地震や台風、洪水などさまざまな自然災害が頻発します。
ですから、自分が購入を考えているエリアの災害リスクを事前に把握しておくことが非常に重要です。
賃貸マンションであれば、必要に応じて引っ越すことができますが、購入するマンションの場合はそう簡単にはいきません。
例えば、埋め立て地や地盤が緩い場所に建っているマンションなどは、共用施設や資産価値の高さに魅せられて購入を急いでしまうかもしれませんが、大雨や地震などの災害で住むことができなくなってしまうと、元も子もありません。
災害のリスクを確認する方法で最もポピュラーなのが、各自治体が公表しているハザードマップをチェックすることです。
不動産売買契約の前には、重要事項説明時にもハザードマップが渡されますが、物件探しの段階で把握しておくことも重要です。
管理費・修繕積立金の滞納者がいるマンション
国土交通省が実施している「マンション総合調査」によると、管理費・修繕積立金の滞納が一切ないマンションの割合は全体の62.7%です。
それに対し、残りの37.3%のマンションでは、少なくとも1戸以上の世帯が管理費・修繕積立金を滞納しています。
滞納が起こると、定期的な大規模修繕工事が適切なスケジュールで行われなくなるだけでなく、工事の実施時には滞納者から追加の費用を徴収しなければなりません。
さらに、適切な修繕が行われていないマンションは、将来的な買い手の確保が難しくなり、売却も困難になる可能性があります。
管理費・修繕積立金の滞納は、将来的な資産価値下落の始まりとなります。
そのため、中古マンションを購入する際には、滞納の有無を確認するために、必ず管理組合の議事録などをチェックすることが重要です。
自分で確認することが難しい場合は、不動産会社を介して滞納者がいないかを確認し、安心して購入を検討しましょう。
将来売却することができないマンション
購入すべきでないマンションの一例は、将来的に売却が難しく、管理費や修繕積立金をずっと支払い続けなければならないようなマンションです。
これは主に駅から遠く、都心から離れた場所のマンションに該当します。
このようなマンションは買い手が見つかりにくく、結果として資産価値がどんどん下がっていきます。
売却できたとしても、相場価格よりかなり安く売る必要があるかもしれません。
また、駅から徒歩で10分以上かかるようなマンションも将来的に売却が難しいです。
なぜなら、最近の新築マンションは再開発の影響で駅の近くに建てられることが多く、将来的には駅からの距離が売却時に非常に重要な要素となる可能性が高いからです。
以上のことを考慮すると、現在駅から10分以上かかる中古マンションを購入することは、資産価値の観点から見ると大きなリスクと言えるでしょう。
マンションを購入する際には、将来的に売却ができそうかどうかという観点を重視し、慎重に選ぶことが重要です。
事故物件のマンション
中古マンションの中で避けるべき物件の一つは、事故物件です。
一般的に、過去に殺人や自殺があった物件を思い浮かべる方が多いと思いますが、他にも以下のような物件が事故物件に該当します。
まず、火災によって人が死亡した物件が挙げられます。
また、物件周辺で事件や事故が起きたことがある物件や、騒音や悪臭がある物件も事故物件の一例です。
さらに、大気や土壌の汚染が起きる可能性がある物件や、墓地や宗教団体の施設が近くにある物件、そして暴力団などの事務所がある物件も事故物件として考えられます。
基本的には、上記の事故物件については、物件情報のサイトなどで「告知事項あり」と明記されており、不動産売買契約の前に重要な事項として説明が行われます。
しかし、一人で暮らすのであれば事故物件として問題にならない、または隣人が事故物件であっても自分の物件は問題ないといった誤解が生じることがあります。
そのため、知らずに購入してしまうことも少なくありません。
したがって、中古マンションを購入する前には、物件の詳細情報や周辺環境を注意深く調査することが重要です。
また、不動産業者や専門家に相談することもおすすめです。
既存不適格マンション
既存不適格マンションとは、建築基準法に適合していたが、後の法改正により基準を満たさなくなったマンションのことを指します。
このようなマンションの問題点は、将来的に建て替えを行う場合に、以前のマンションを再建することができなくなる可能性があることです。
具体的には、容積率が半分になったため、新築後のマンションは以前のマンションの半分のサイズしか建てられないなどが挙げられます。
既存不適格マンションに関しては、重要事項説明時に必ず説明がされるため、購入者はそのリスクについて知ることができます。
一般的には、住宅ローンの審査に通ることはまずないため、誤って購入する可能性は低いと考えられます。
しかし、見つけたとしても将来的なリスクが高いため、購入を慎重に考えることが重要です。
将来的に建て替えを行う予定がない場合や、将来的なリスクを十分に理解した上で購入を検討する場合を除き、既存不適格マンションの購入は避けることが無難です。
まとめ
これまでに中古マンションの探し方に関して詳しく解説してきましたが、実はインターネットだけでは探せない物件も存在します。
不動産ポータルサイトであるsuumoやhomesなどは、主に不動産会社の広告媒体として機能しているため、すべての物件が掲載されているわけではないのです。
なぜインターネットに出ない物件が存在するのかというと、売主側には「売却活動を周囲に知られたくない」「まだ引っ越し先が決まっていないため、多くの内覧が困る」といった事情があります。
また、不動産会社側には「すぐに買い手が見つかりそうなため、インターネット上で公開せずに自社で買い手を探したい」「自社の既存の顧客と条件が一致している」といった事情もあります。
そのため、未公開の物件に出会うためには、ポータルサイトではなく不動産会社に直接物件情報を提案してもらう必要があります。